ある日本橋人妻風俗嬢について

大阪の日本橋駅の近くにある、風俗店の事務所に定刻5分前にはつくようにしている。
それが日本橋の人妻風俗で働く私のルールのようなものだ。
雑居ビルの1室に待機室はあり、大抵、コンビニに寄って目新しいおかしを買って、お客さんに呼ばれるまでの時間をダラダラと潰している。

お客さんから指名が入れば、すぐに指定されたホテルへ向かう。
私が働いているお店はデリヘルではなくホテヘルなので、日本橋にさえ言えばいいのは魅力だ。
大抵のホテルは待機室から近いので、その点も助かっている。
ただ、ホテルへの移動時間だけはどうにも時間の無駄使いをしているような気になる。
それまで女性誌を読みながら、おかしを食べているにも関わらずだ。
だが、わがままを言い過ぎるのも良くない。
今のお店ほど私の条件に合っているお店もないので、ここは妥協している。

今日もありがたいことに指名が入ったので、ホテルへと歩いて向かう。
最初は誰か知人に見られたりしないか悩んだもんだが、慣れというのは怖いモノで今は結構堂々とホテルまで歩いている。
むしろ、堂々としているほうがひと目を引かないし、いいんじゃないかと思っている。

ホテルにつくと部屋を確認し、そっと2回ドアをノックする。
すると大抵、待ってましたと言わんばかりにドアが開き、そのとき男の人を初めて確認する。
リピーターさんのときは気楽だが、初めてのお客さんのときは緊張する。
密室なので危険と言えば危険だが、近くに待機室もあるし、お店の男の人はいつも待機してくれているので何かあれば呼べばすぐに来てくれることになっているので、あまり怖さは感じていない。

それよりもホテヘルをやっている人妻風俗嬢の最大の問題は「チェンジ!」の一言なのだ。
幸いなことに今まで一度も言われたことはないが、いつか言われることを覚悟している。
正直、想像したくないくらい落ち込んだ顔で日本橋を歩くことになる。
もちろん、お客さんにはそれを言う権利があるので、何ら問題ないのだけど。
何となくがっかりした雰囲気を出してくる人はいる。
その逆で、会った瞬間に目を輝かせてくれる人もいる。
意外とそういうのはこちらには簡単に伝わってしまうのだ。
だから、がっかりな人にはごめんなさいと思いながらサービスするし、目を輝かせてくれる人にはありがとうと思って目一杯サービスをする。
ただせっかく日本橋の人妻風俗を利用してくれたのだから、満足してもらいたいという気持ちでサービスをしているのだ。